スタートアップ担当相の新設へ…なんじゃそら?
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猛暑、物価高、ウクライナ、コロナ、台風…
いろいろと過ごしにくい日々が続きますね。
そんな中、政府与党が、スタートアップ(新興企業)担当相を新設する調整に入ったようです。
なんじゃそら?
って感じですが、これも、岸田総理の主張する新しい資本主義の一環なのでしょう。
司令塔の役割を果たしてくれるようですが、大臣のポストを増やしているようにしか見えないのは気のせいでしょうか…。(経済産業省って何…。)
フリーランスで、実際に起業・展開している私の立場からすると…
若い人から高齢者まで、起業することは大歓迎です。
新しいビジネスがどんどん産み出され、活気あふれることはいいことだと思っています。
ただ、法人を立ち上げた場合、10年に1割程度しか生存しないとも言われています。
その主な理由は、
①資金力不足(融資失敗)
②新規ビジネス評価(継続できる見通し)
③セーフティネット(失敗した時の再就職)
④後継者不足(個人依存)
あたりだと思われます。
まず、①が重要なんですが、基本、法人への融資は立ち上げ時にしか行われません。
立ち上げた後は、そう簡単に融資をしてはくれません。(私も経験済みです。)
銀行の審査の目が厳しくなるためです。
補助金の活用とか、クラウドファンディングの活用とか、言葉で言うのは簡単ですが、今月の現金が枯渇していく中で、膨大な書類や審査資料を作ることは非現実的です。
スタートアップ担当相は、金融機関は融資枠を増やしてくれるな枠を作ってくれるのでしょうか。
そのための鍵が②です。
金融機関が融資をしないのも、ビジネス自体に信頼性・安定性がないためです。
新しいチャレンジなので、仕方がありません。
これに対して、スタートアップ担当相は何をしてくれるのでしょうか。
アイディアや評価をしてくれる?(誰がどのように?)
そして、個人的に重要だと思っているのが③です。
失敗しても、安定して給料や退職金のもらえる会社に再就職できる社会であればいいです。
しかし、普通、40歳を超えて起業をしてから失敗すると、再就職の門戸は大きく閉ざされるのが現実です。
若い人達でも、研究などで専門性を高めた後、芽が出ずに30歳で就職する場合、企業では採用を躊躇します。
ビジネスに失敗はつきものですので、セーフティネットの充実は不可欠です。
失敗しても、再チャレンジできる社会になってほしいです。
小さい会社を狙い撃ちしようとしているインボイス制度も、逆行する流れとなっていますよね。
これに対して、スタートアップ担当相は何をしてくれるのでしょうか。
社会的には、④も重要ですね。
ベンチャー起業は、特定の個人に依存するところが大きいので、その人が何らかの事情で働けなくなると、企業の存続は厳しくなります。
いい事業なので、続けたいのに後継者のいない現実。
これに対して、スタートアップ担当相は何をしてくれるのでしょうか。
いずれも、融資担当者か、専門コンサルタントの仕事のような気がします。
現実的なことばかり書きましたが、よりよい社会になっていくことは大歓迎です。
批判するだけでなく、とりあえず、スタートアップ担当大臣には期待していきたいと思います。
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