現在の政府・自治体に欠けているもの…先読みの重要性
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2021年1月7日、関東1都3県に対して、緊急事態宣言が出されました。
名前はインパクトがありますが、内容としては
”一部の地域の飲食店を狙い撃ちした時短要請”
に過ぎないので、このままでは、私は、さほど効果はでないと見ています。(何もしないよりはいいですが。)
おそらく、この先、他府県からの要請や補償金、不公平問題などが加わり、gotoと同様、グダグダになってくるのでしょう。
新規感染者数が横ばいの状況で
「感染を抑え込んでいる」
と話していた知事もいましたが、横ばいでは、現場感覚として、さらなる医療崩壊を招いてしまいます。
新型コロナ対応をしている医療従事者は、ずっと働き続けているのです。
医療リソースに限りがある以上、感染者数を減らすような施策を打っていくことが重要です。
さて、一連のゴタゴタで、コンサルタントを業としている私が思うことは、
「先読み能力が欠落している」
という一点につきます。
ガースーさんは、感染者数は年末に減ってくると言ってました。
しかし、2週間前の人混みや無策を考えると、そうならないことは素人でも分かりました。
感染状況の先読みをしながらリスク管理できている都道府県もほとんどありません。
私の住んでいる大阪でも、見通し指標として、K値がもてはやされた時期がありましたが、今では話題にもなりません。(ちなみに、K値は各物理の世界では重要なものです。)
リスク管理とは、最悪の事態を想定するわけですから、ある程度の見通し・予測を立てておかなければなりません。
これは、私がよく支援させてもらっている、各企業の中期経営計画でも同様のことです。
ある程度、先読みができないと、最悪の事態を想定したリスク管理はできません。
もちろん、先読みや予測は、当たらないこともあります。
しかし、ギャンブルではないので、当たらなくても、最悪の事態が想定でき、ギャップを埋める施策を事前に想定していればいいだけのことです。
このあたりの話は、経営的な視点から、昨年、記事にしました。
現実問題として、この先読み・リスク管理ができていないということは、この政府は
”「平時」の政府(管理型マネジメント)”
なんだろうと思います。
平和・平穏な時代だと、官僚を掌握しながら、そこそこうまくやっていく能力はあるのでしょう。
しかし、現在は「有事」です。
こんな大災害、何十年、いや百年に一度のことなのかもしれません。
その混沌とした時代に、有事に不向きなメンバーが日本を動かしているのです。
選んだのは、我々国民なんですが…。
そもそもスキルミスマッチなアサインですので、お互いに不幸が待ち構えています。
緊急事態宣言の会見でも、私には全く危機感やビジョンが伝わってきませんでした。
こんなプレゼンしていたら、コンサル会社だと上司から怒られ、クライアントからそっぽを向かれてしまいます。
日本の最高権力者に、先読み・リスク管理・効果的なプレゼンを支援できる優秀な参謀・ブレインがつくことを、切に願っています。
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