「慣れ」すぎた日本人は、今後どうすればいいのか?
▼2020年4月7日。
後手後手と言われながらも、日本政府から(新型コロナ)緊急事態宣言が出されました。
罰則があるわけでもなく、インセンティブがあるわけでもなく、強制でもありませんでした。
「政府からのお願い」
に過ぎなかったにもかかわらず、国民全体は徹底的に自粛しました。
なぜでしょう?
それは、何者かも分からない、未知の新型コロナウイルスの感染拡大が、とても恐ろしかったからです。
自粛の結果、経済は完全に冷え込みましたが、感染拡大は一時収束したことは、すでにご承知のことだと思います。
・・・そして、月日は流れ・・・
2020年12月。
1日あたりの新規感染者数は3000人を超えてきました。
最初で最後の砦となっている医療現場は、全国各地で逼迫し、自衛隊看護官が出動している状況です。
そんな中、日本政府は、現場の知事に権限移譲しないまま、無策で注視するだけの状況が続いています。
gotoや入国緩和など、政府の無策を批判することは簡単なんですが、解決策はどうでしょう。
ここまでくると、本当に難しいですね。
まさに人材マネジメントです。
緊急事態宣言時、未知のウイルスに対する恐怖心ということから、我々国民は、自主的に強力なブレーキを踏みました。
しかし、現在、全国一律でなくとも、ピンポイントな地域において、緊急事態宣言を出したらどうなるでしょう?
やらないよりはやったほうがいいと思いますが、私は緊急事態宣言時と同様の効果は得られないと思っています。
その理由は「日本人の(新型コロナに対する)慣れ」です。
・3密を回避する
・大声で話をしない
・マスク・アルコール対策をする
このように、ほとんどの国民は、自分たちでできることはもう実行しています。
やらない人も何割か存在しており、その人たちは、おそらく聞く耳を持ってません。
もっと言えば、
・子供は感染力が弱いと言われているので、学校は止めない
・満員電車でもしゃべらなければいいので、テレワークしない
・テレビ局・番組もテレワークせずに、スタジオで収録する
など、我々はできる限り、普通の日常を過ごそうとしています。
おそらく、忘年会・新年会をする人は普通にするでしょうし、お正月の挨拶も初詣も普通にするでしょう。
学校はストップしないし、会社も通常出社が続くでしょう。
我々国民は、新型コロナとの共存に、いい意味でも悪い意味でも、慣れすぎてしまったのです。
感染拡大が続く局面においては、経済回復もないでしょう。
まずは、感染拡大を止めることが先決です。
医療現場の方々の肉体的・精神的な負担・正義感にも限界があります。
”ヒトが動くと、ウイルスも動く”
基本に立ち返ることが重要なんですが、我々国民はコロナとwithしすぎました。
個人的に、勝負の3週間の結果はすでに見えていて、私は年末年始休暇がひとつのカギ(チャンス?)ではないかと見ています。
ほとんどの学校・企業が休みだからです。
2週間(初詣、親族との挨拶、新年会)だけ我慢すれば、緊急事態宣言と同じ効果は得られるはずです。
お店へのダメージは避けられませんが、2週間の我慢です。
そこは残っている予備費で、給付金でも特別融資でも、日本政府が考えてほしいものです。
そして、2週間だけステイホームしてくださいと、強力なメッセージを出せればいいのですが…
政府はそんなメッセージを出さないでしょうし、我々国民もおそらく言うことを聞かないと思います。(普通にいつもの年末年始を過ごすでしょう。)
このままダラダラと感染拡大・横ばいが続けば、二匹のうさぎ(感染防止・経済回復)を両方とも逃がしてしまうと思います。
日本政府は二匹のうさぎを追いかける(両輪)という戦略を続けています。
ちなみに、私の考え方は逆で、7月時点で、二匹のうさぎを追いかけてはいけないという
「だるまさんがころんだ戦法」
というものを主張していました。ご参考。
いずれにしても、いい方向に進んでくれるといいのですが…。